茹でたダンジネス・クラブ |
甲殻類が苦手な私ですが、カニだけは好きです。
こう言うと、
「エビはダメなんですか?」
「エビとカニって似てますよね」
という反応をされることが実に多い。
味音痴なのか?
カニとエビは全然違いますよ!
そんなわけで、こちらでメジャーなダンジネス・クラブ(Dungeness Crab)。
この名前はワシントン州にある Dungness という、クララム郡の地域の名前だそうです。
ちなみに、シアトルが位置するピュージェット湾地域のほとんどの地域では、ちょうど明日10月1日午前8時からダンジネス・クラブの捕獲が再オープンします。捕獲にはライセンスの購入が必要で、1日あたり1人5匹まで。雄のみ、甲羅の幅は最低6.25インチという決まりがあります。捕り放題じゃないのが良いです。
で、その日は全然「カニ」という気分ではなかったのですが、宇和島屋で息子が「カニさん、見た~い」と言うので水槽のところへ。大きなダンジネス・クラブがうじゃうじゃいました。
見てるとなんだか食べたくなってきてしまい、
「カニさん、食べる?」
と息子に聞くと、
「うん、食べる~!」
とのこと。
このあたり、すごく不思議なんですよね。
生き物なんだけど、ただ見てるだけでもいいんだけど、食べてもいい。
「食べちゃダメ!」
とは言わない息子。
ペットじゃないということが、彼なりにわかってるんでしょうか。
そんなわけで、「じゃ、1匹ください」とお願いして、息子が見てる前でオジサンが脚立か何かによじ登り、水槽の上からカニを1匹取ってくれました。わやわやとハサミや足を動かすカニを、息子はじーっと見てましたが、オジサンが紙に包み、値札を貼って、「はいよ」と渡してきたのを受け取るなり、「見た~い!」
そりゃ間近で見たいよね。
「もう包んじゃってるから、開けられないよ。開けたら走って逃げちゃうから。」
私のいい加減な返事に納得したらしい息子、
「オジサン、上からカニ取ってくれたね~!はいどうぞってくれたね~!」
と、嬉しそう。
その夜はもちろん、カニ。夕方になって袋から出すと、カニがゆ~っくり足を動かします。
「見て、動いてるよ!」
と息子。
夫がそれをつかんで、沸騰した湯にボチャン。
「カニさん、あちちって言ってるよ。お風呂みたいね。」
そ、そうかな・・・(汗
夫がガチャンと蓋を閉め、カニはあえなく茹でられてしまいました。
さ~、ポン酢で食べよう!と、ポン酢を出したら、息子はなんだか食が進まない模様。一口食べて、
「いらない。」
あらら。
せっかく買ったのになあ。このカニ、27ドルもしたんだよ~。これまでで買った最も高いダンジネス・クラブかもしれないよ~。
ま、いいや。
そんなわけで、カニはほとんど私のおなかの中におさまりました。