ウェスト・シアトルのアルカイ・ビーチへ


久しぶりに、ウェスト・シアトルのアルカイ・ビーチに行ってきました。


ウェスト・シアトルはダウンタウン・シアトルから見るとエリオット湾を挟んで向かい側にあります。ウェスト・シアトル・ブリッジを渡ればすぐ。今から約16年前、このアルカイ・ビーチから2ブロックのアパートに1年ほど住んでいたことがあります。引っ越した時は、「これで毎日ビーチ沿いを散歩できるぞ」と思ってましたが、実際にビーチに行ったのはおそらく2回ぐらい。窓からビーチが見えていて、いつもそこにあると思ったら、わざわざ行かなくなってしまいました。もともと毎日運動するという意識がないので、会社と自宅の往復だけでしたね。

ビーチと言っても、緯度の高いシアトル近辺の海は年中冷たくて、泳げません。シアトル公園管理局によると、水温は46-56F(摂氏8-13℃)だそうです。ガマン大会みたいに震えながらこわばった笑顔で海に入っている人たちがちらほらいたりしますが、息子もしきりに入りたがり、「マミーも一緒に入ろうよ!」と誘ってくれました。寄せては返す波にキャーキャー言ってる息子は本当に楽しそうでしたけど、いや、マミーはつま先だけで十分です。なので、ビーチといっても、ビキニの人は泳ぐためではなく、日焼けするためにビキニを着て寝てるだけです。私達もパラソルを砂に差して、その下でごろごろ。

そして、故人になってしまった人と以前ここに一緒に来た時のことを考えていました。「いいなあ、シアトル。帰りたくない」。何度も聞いたことのあるこの台詞。特に夏に来た人はそう思うと思いますが、あの時は単なる台詞ではなく、本当にそう思っていたんだろうなと。真剣でなさそうな言葉が、実はすごく真剣だったということってありますね。あの時がターニングポイントだったのかもしれない。

今回は BBQ グリルを持ち込んで、タバコを吸いながら肉を焼いてる一団がいました。グリルだけならまだしも、子供もたくさんいるのにタバコとは(怒)。「マリファナの臭いがする!」と夫が言ってましたが、ワシントン州の州法で娯楽用マリファナの販売が合法になったとは言え、公共の場である公園は麻薬はだめです。もちろん、アルコールもだめです。

余談ですが、日本から来たばかりの人に「公園でも山でも海でも、公共の場ではアルコールを飲んじゃいけない」と言っても信じてもらえないことが多いですね。「ワシントン大学での花見に誘った日本人留学生がアルコールを持参したので、"飲んじゃダメなんだよ" と説明しても、最初は信じてもらえなかったよ」と、『米国人一家、おいしい東京を食べ尽くす』 のマシューさんも苦笑してました。先日も日本の雑誌で、ある人のインタビューに「休日は公園にワインやビールを持って行って・・・」とあり、その人が公園でレジャーシートを広げてビールの缶を置いている写真がありました。「あ、そうか、日本ではオッケーなんだ」と思いなおしましたけど、見慣れない光景を見るとビックリさせられますね。先日も日本でハイキングをしたアメリカに長い日本人の友人が「山の頂上でビールで乾杯してる人たちがいて、一瞬ビックリしたよー」と言っていました。東京オリンピックで日本に来る外国人たちは、ビックリすることが多いだろうな~。そのビックリがいいことだったらいいですが。大葉リビさんの漫画 『不思議の国ニッポン!!』 が笑えます。