TED Radio Hour: Headspace


運転中はラジオの NPR を聴くのが好きです。

NPR というのは、National Public Radio のことで、公立のラジオ局です。

ニュースもあれば、インタビュー、トーク番組、コメディなどいろいろありますが、質が高いので、どれを聴いてもたいてい面白い。

NPR は全米の局で、国際的な話題、アメリカ全体に関係のある話題が多く、そのシアトル局 KUOW はローカル密着型のコンテンツなので、聴いていてすぐに役立つ話題が多いです。

放送されている時に聴くことができなくても、後で Podcast でもウェブでも聴けるので便利。

と言っても、私の場合は好きな番組にあわせて NPR を聴くというより、運転中に必ずつけて、その時に流れているのを聴く場合がほとんど。たまたま何か気になることがあればそれについて後で調べたりするぐらいで、改めて聴きなおすようなことはめったにないことです。

でも今日の 『TED Radio Hour』 は、帰宅してから改めて聴きなおしました。

Headspace Some of our most powerful feelings — stress, depression, despair — are the hardest to understand. This hour, TED speakers challenge assumptions about emotion, disquiet and the essence of well-being.

「ストレス、欝、絶望などのような強い感情は、理解するのが最も難しいもの。TED のスピーカーたちが、感情、不安、幸せの本質についての思い込みに異議を唱える」

そこで取り上げられていた作家のアンドリュー・ソロモンの TED 講演。


ひどい欝を長年にわたりわずらった経験と、多くの欝病患者をインタビューした経験を持つソロモン氏のこの講演は470万回以上再生されています。

ソロモン氏はいろいろな悲しい出来事が重なり、ついにブレイクダウンしてしまった時、父親に自分の状態を伝えることができ、さらに父親は息子の状態を真剣に受け止めました。そして、投薬とセラピーを続け、今は良い人生を送っていると言えるまでになったそうです。

ツレがうつになりまして』もそうですが、自分が自分の状態をわかり、それを必死で伝えた相手(家族とか)がその状態を深刻に受け止めて、その人が健康になることを最優先に一丸となってがんばる。

ソロモン氏は、「欝になった時、それを周りの誰かに言えるかどうかが明暗を分ける」というようなことを言っています。

伝えた相手である最も身近な人、例えば配偶者が「すべてをやめて治療に専念しましょう」と、その人の健康を最優先するか。

それとも、「そんなのたいしたことない」「誰だって大変なんだよ」「今この時を乗り越えたら楽になるから」「そんなに心配なら医者に行けば?」と、軽く受け止めてしまうか。

下記のビデオは昨年収録されたもの。これから観ます。