"I want to tell him myself." 初めてのコーディング・キャンプ

お友達が買ってきてくれた、フルーツぎっしりのタルト

今週は息子は春休み(spring break)。

午前中は、スクラッチ(scratch.mit.edu)というプログラムを使ってゲームを作るコーディング・キャンプに入っています。

コンピュータ教育はシアトルでとても盛んで、こういったクラスがあちこちにあります。

息子が参加しているのは、大学入学申請に必要な能力試験(SATなど)のためのクラスをやっている会社 Best in Class が主催しているもの。春休みはこうしたキャンプをやっているそうです。


月曜日はコーディング・キャンプの後にランチを食べてから調子が悪くなりましたが、それまではとっても元気だったんですよね。家からすぐのクラスに行く途中も、「何を作るのかな~」とワクワクしてるようでした。


建物の中に入ると、30代の背の高い男性が

"Who do we have here?"
(さて、ここにいるのは誰かな?)

と、元気に聞いてきました。


思わず私が息子の名前を言ってしまって、「ああ、自分で言わせないと」と反省。

"Great! Let's go in the back and set you up!"
(いいね!じゃあ、奥に行って、始めよう!)

やはり子供の先生というのは、アップビートでフレンドリー。


でも、奥の部屋にいたのは、小学校高学年のような子供たち4人。

大きなテーブルに向かい合って座り、ラップトップでスクラッチのアカウントをセットアップしています。

息子みたいなキンダーから小学校低学年のクラスと思い込んでいた私はちょっとびっくり。息子はもっとびっくりしたようで、一気に固まってしまいました。

先生が名前のタグも作ってくれていて、息子用のラップトップも用意されていて、あれこれ声をかけてくれてたのですが、息子は無言。普段はおちゃらけているのに、緊張すると100%地蔵です。


先ほどの先生が私にこっそりと、

"Is he shy?"
(彼はシャイですか?)

と聞いてきました。

"Yes, he is a bit shy."
(ええ、少しシャイです)

と答えると、

"No problem! He will have fun!"

とのこと。なんか日本語にしづらくてすみません。

でも、ここでも "have fun" ですね~。

"have fun" は「楽しむ」「楽しんでください」という意味がありますが、楽しい、面白い、と感じるというニュアンスなんですね。

"enjoy" とも似ていて、普段の会話ではたいした違いはないですが、"have fun" はもっと「面白い」「わくわく」みたいな感じがあると思います。


さて、息子は地蔵ながらも、先生の言うことに従って自分の席を選んでいました。

大丈夫かな~

でも「帰りたい」とか「帰る」とか言わないだけ、すごく成長した。


そしてきっちり3時間後、迎えに行ってみると・・・

奥の部屋がとてもにぎやか。

自分より大きな子供たちと一緒に笑顔で先生と話している息子。おお。

私に気づくと、ちょっと恥ずかしそうな顔になって、荷物を持って出てきました。


先生が、

"I think he had a lot of fun! We will work on the game some more tomorrow, right?"
(彼はとても楽しんだと思いますよ!明日はそのゲームをもっと作りこむんだよね?)

と私と息子に話しかけると、息子は笑顔で激しくうなずいていました。


そして、外に出るといきなり、

「楽しかったあぁ~!あっという間に終わっちゃったよ~!明日もやるんだよね?あのねえ、スクラッチっていうのを使ってねえ。Mindstorms のプログラミングとはちょっと違うんだけど。後で教えてあげるね」

と、いつものおしゃべりさんに早変わり。

良かった良かった~。


そこで、さっそく夫にテキストで知らせようとしたら、息子が、

「待って!ダディには自分で言いたいの。I want to tell him myself.
(ダディには自分で言いたい)

おおー。

そうね、そのほうが100倍もいいわ。


親になってからは、心配が杞憂に終わったとしても、最初からそうなるように決まっていたと考えるのではなく、いろいろなことがあわさって、結果的に杞憂に終わっただけと思うようになりました。

例えば、今は水泳が大好きですが、水泳教室でも、アップダウンがありました。でも、あの時も、あの場面でも、じっくり話を聞いて一緒に考える時間を作ってよかった。無理強いしなくてよかった。

残りのコーディング・キャンプも、楽しんでくれるかな。