揺さぶられっ子症候群

最近になって「寝る」ということがどういうことかわかってきたようで、
眠くなってきたら、「○○ちゃん、ぐーぐー寝るね!」と宣言することも。
 
今日のローカル局 KOMO で、下記のような報道がありました。

KOMO: Doctor to parents: Take a break from crying babies

それで初めて知ったのですが、"shaken baby syndrome" は、日本語で揺さぶられっ子症候群」と言うのですね。

これは、泣き止まない赤ちゃんの対応に四苦八苦して追い詰められた親が赤ちゃんを激しく揺さぶってしまい、それによって脳に重い障害が残ったり、死に至ったりするというものです。

「子供が生まれる前はわからなかったけど、親になってわかった」ということが、友達との話でよく出るのですが、子供が泣いている時の親の反応もそのひとつ。つい数年前は、「そばに置いたストローラーで赤ちゃんが泣いてるのに、それに無反応なお母さんがいて怖かった」「子供が抱っこと叫んでるのにケータイを見続けるバカ親がいた」といった話を聞くと、「ひどい親!」と、親に対して怒ってました。でも今は、その親はギリギリのところにあるのかも・・・と、まず考えてしまいます。

とにかく子供はかわいい。でも、最初の子だと、本当に手探り状態。赤ちゃん自身もわけがわからなくて、泣くしかコミュニケーション方法がない。親は、泣かれると、あれかなこれかなといろいろやってみますが、万策尽きてしまったのにまだ泣かれてると、キーッ!ともなってしまうでしょう。私は息子を揺さぶったりしませんでしたが、今思うと、かなりゲッソリした記憶もあります。

でも、頭の中に常にあったのが、病院が無料で開催している新生児クラスで教えられていたこと。この記事にも似たようなことが書かれているのですが、「赤ちゃんは泣くもの。安全な所に寝かせ、ドアを閉め、隣の部屋に行くなり、キッチンに行くなりして、自分を落ち着かせてから、また赤ちゃんと過ごしてみましょう」というようなことです。私も何度となくそうしましたが、落ち着いて対応できました。これを知っておいて良かったです。

最初からナニーさんまかせの育児をするお母さんもいるかもしれませんが、一般的に母親は最初は離れられない(シアトルの動物園のライオンのお母さんもそうでしたね~)、または離れたらダメというようなプレッシャーがあったりするんですね。そのプレッシャーは周りから与えられることもあります。だから一生懸命に対応しようとするのに、思い通りに行かない。また、赤ちゃんによってもかなり違うので、「誰々さんのところの赤ちゃんは・・・」とかいう話は余り実用的じゃなかったりしますし、言ってる本人は良かれと思っていても、余計な焦りやプレッシャーを育児当事者の親に与えてしまうこともあります。私もそういうことを不用意に(または故意に?)言いまくる人がいて、自分の精神衛生に良くないと思い、距離を置くようになりました。そうそう、思い出しましたが、泣き止ませるテクニックとして、Dr. Karp のメソッドを試したこともありましたねー。誰でもわかる・できることであれば、苦労する人もいないでしょうし、育児書が売れることもないでしょう(育児書が良いかどうかは置いといて)。

でも今から考えてみたら、ですが、うちの息子の泣く状態は本当に自然なものでした。考えてみたらいきなりわけのわからない世界に放り込まれて、まだまだ1日のリズムができてなくて、「眠る」ことが何かわからないんですよね。なので、眠いはずなのに泣いている時は、「あ~、なんか意識が遠のく~、これって何なの~!?怖いよー!」と泣いてると考えたら納得でした。今は「眠る」ということがどういうことなのかわかってきたらしく、車に乗っていて眠くなってしまったら「○○ちゃん、グーグー寝るね!」と宣言して寝てしまったり、先に寝てしまった夫(幼児より早い!)を見に行って、「ダディ、寝てるね。スースー寝てるね。いい感じ」と謎めいたことを言ったり、ぬいぐるみをみんな寝転ばせて「みんな寝てるの」と教えてくれたりと、かなりおもしろくなってきました。