豚肉業者の問題

The Humane Society of the United States (HSUS)が、衝撃的な写真に加え、先月30日に新たに公開した工場式農場(factory farm)のビデオ。

Urge Pork Companies to Treat Pigs Better
https://secure.humanesociety.org/site/Advocacy?cmd=display&page=UserAction&id=5320

これは米国3位の規模の Seaboard Foods と米国4位の規模の Prestage Farms という豚肉業者の工場式農場で撮影されたものだそうです。豚たちは体より少し大きいだけの檻(gestation crate と呼ばれるそうです)に入れられ、方向転換もできない状態。食肉に加工されるまでの約4ヶ月間をこのまま過ごすわけです。排泄物は垂れ流し。怪我は放置されたままで、檻の中で死んだ豚もいます。この豚たちのこういう悲劇的な状態は生まれた直後から始まるんだそうです。生まれてすぐに尻尾の一部を切られ、さらに睾丸も切られ、その激痛に対する処置も何もない。その時の子豚の叫び声たるや・・・何度もビデオを止めて目をつむってしまいます。この肉を買ってるのは Walmart だとナレーションが繰り返しています。

しかし、こういうやり方はこの2つの企業に限ったことではなく、産業全体で以前から行われているらしいですね。米国3位・4位の規模でこれなら、1位・2位でも同じなんじゃないかと思って検索してみたところ、米国最大で世界最大でもある豚肉業者は Smithfield Foods(本社:バージニア州スミスフィールド)。2010年の HSUS の調査によると、同社もこのビデオと同様のやり方で豚を飼育してますし、2011年6月でもまだやってる。「2017年までにこの飼育方法はやめる」と2007年に発表したそうですが、2009年に不況を理由にこれを撤回。でも、2011年6月17日には The Virginian-Pilot という同社の本拠地の新聞が、同年5月31日で終了した会計年度で同社が同社史上最大の利益をあげたと記事にしてます。米国第2の規模を誇る Iowa Select Farms の飼育方法も同様。このビデオは昨年、非常に注目されて、Costco などがこの企業から豚肉を購入するのを中止したことで話題になりました。

うちで肉料理をするのは1ヶ月に1-2回ですが、その場合は英子・ヴォイコヴィッチさん一家か経営しているオーガニック牧場 Skagit River Ranch の豚肉か牛肉を買ってます。英子さんのところでは鶏を丸ごとでしか販売してないので、そういうのをさばくのが苦手な私は、鶏肉は Whole Foods。最近、Air Chilled とかいうテクノロジーを使ってると書かれてるんですが、これがどういうことなのか、もうちょっと調べてみないと。卵もできれば英子さんのところのを買いたいですが、ファーマーズ・マーケットで販売されるこの卵、絶大な人気があって、オープンと同時になくなるほどなんですよね。「前もって電話してくれたら置いとくよ」と英子さんは言ってくださるんですけど、なんかそれも気が引けるなあと。なので、普段はコープでローカル&オーガニックの Organic Valley の卵を買ってます。