「女の子らしく」 Always のコマーシャル

サニタリー用品のメーカー、Always のコマーシャル。これがとてもよくできていて、話題になっています。


まず、"Show me what it looks like to run like a girl"(女の子のように走ってみて) と言われた女性や男性、少年が、ぶりっこ(死語?)な走り方をします。 "Show me what it looks like to fight like a girl"(女の子のように戦ってみて)、"Now, throw like a girl"(女の子のように投げてみて)と聞いても、同じように、くにゃくにゃした動作。

その後、10歳の少女たちに同じように「女の子のように走ってみて」と聞いたら、すごく一生懸命に速く走っていました。

そして、
"What does it mean to you when I say 'run like a girl'?"
と聞かれた子は、

 "It means run as fast as you can."(できるだけ速く走ること)
と答えます。

そこで制作側は参加者にこの撮影の意図を伝えます。

「10-12歳の敏感な時期に「女の子のように」と、おかしな価値観を押し付けられることで自信を失ってしまう。そういう時期だからこそ、女の子たちが自信を持てるように周囲がサポートしていかなくてはならない。」

改めてこの撮影の趣旨を考えさせられた女性たちは、今度は自分らしく走ります。自分は女の子であり、女の子のようにというのは自分らしくあること。誰かの価値観を、勝手なイメージを、体現する存在ではない。

これは男の子にもあてはまることですね。男らしくと言われることで、変なプレッシャーを与えると思います。特に日本社会は、大人の男性にだってそうです。男だから、何歳だから、学歴がこれこれだから・・・。それに毒されている女性が、自分が彼のお尻をたたいてやらなくちゃと勘違いしてフル回転。その人のためと思っているけれど、本当は自分があれこれ思い描いた勝手な青写真のためじゃないか。相手にとっての本当の幸せは何なのか。取り返しのつかないことになる前に、よーく考えてもらいたいです。