"Paper Tiger" 「張子の虎」

丸をつけたところは、ワシントン・ポスト紙が開発した、
トランプのツイートのファクトチェックをする Chrome Extension による表示。


アメリカとカナダに約350店を展開している百貨店のノードストロム。

シアトルに本社のあるそのノードストロムがイヴァンカ・トランプのブランドの取り扱いを中止してニュースになったことをブログに書きましたが、今日はトランプ大統領が直々に(って、いつも直々だけど)ノードストロムをツイッターで攻撃したことがニュースになりました。


「娘は立派な人間なのに、ノードストロムに不平等に扱われている!ひどい!」


ワシントン・ポストが開発した、トランプのツイートのファクトチェックをするエクステンションを Google Chrome か Firefox にインストールすると(小さいですが、トランプの顔のアイコンがブラウザの上部に表示されてしまうのが難)、トランプのツイートをブラウザで表示した時、その下(上の画像で丸をつけてあるところ)に説明が表示されます。

このツイートについてのファクトチェックでは:

"There's important context missing. It's an understatement to say that it's unusual for a president to weigh in on a business decision -- especially one that affects the pocketbook of a family member."

「重要な背景が欠落しています。大統領が、特に自分の家族の収入に影響する経営判断に介入することは異例、と言うことは控えめな表現でしょう」

と書かれていました。


このツイート後、ノードストロムの株価が下落。

でも、4分後に持ち直し、終値は4.09%高の44.53ドル。

これを受けて、Los Angeles Times が掲載したコラムがこれ ↓

「ノードストロム株はトランプのツイート攻撃を軽くあしらい、トランプが張子の虎になったことを示した」



大統領について新聞がここまで載せるということがすばらしい。


ちなみに、「張子の虎」って、英語では "Paper Tiger" と言うのだと、初めて知りました。

Vocabulary.com には、もともとは中国のイディオムだということまでちゃんと書いてありました。


この大統領のツイートについて、スパイサー大統領報道官は独自の理屈でトランプを擁護してましたが、もう無理がありすぎでしょう。この人、自分で自分が嫌にならないのか。家に帰って、今日もいい仕事をしたと思えるのか。


トランプのツイートだけ読んでても、学べることはかなり限定されますね。自分でもあれこれ読んで、ファクトチェックがされていればそれも読んで、そのツイートに関連する事柄や報道に目を通して、人と話しをして、本当かどうか自分で考えないと。

英語の教材としては、実際の生活で友好な人間関係を築くためには使わないほうがいい英語の見本みたいですね。息子には真似してもらいたくないなー。すでに "very very" というトランプの口癖を真似しそうな気配ありですが。